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ハナもも


ハナもも

農業関係では、野菜などの根に瘤を作る『根瘤線虫(ねこぶせんちゅう)』の悪名が高いが、植木や樹木関係では、根を腐らせる『根腐れ線虫(ねぐされせんちゅう)』の他、近年では、赤松を枯らす『松のザイセンチュウ』などが知られてきた。
これら植物に加害する病原体や、病原菌などのうち、Cの線虫は動物であるが、Aの細菌とBの菌類はいずれも下等な『植物』である」(実はこの『植物である』ということが、病害虫を取り扱ううえで重要な問題なのである。
) 枝枯れ病の正体を追え。
ネズミサシの枝が、何の理由か不明のまま、ポツリポツリと枯れる病気は、我がおじいさんの鉢植えにおける「難病」の一つとして困ったものである。
業者の中には、突然枯れるので、「ポックリ病」などと呼ぶ者もいるが、これはBで示した『菌類』によるもので、幹に出れば『胴枯れ病』、枝に出れぱ『枝枯れ病』と呼ぷが、病顧菌は同じものである。
枝枯れ病の病原菌は、Bで示した『彌類・カビの伸間』で、私の園で発生したネズミサシの場合は、(農業試験場で検定していただいた結果}3種類の菌類が加害していた。
この菌類は、普通空中に幾らでも浮遊するもので、樹木の樹皮が損傷したような場合、の傷ロから容易に侵入するという(モミジの「清姫」の幹が、黒く変色して枯れるのも.同様の胴枯れ病である)。
イボタはモクセイ科。
低山によく自生樹がある。
山採りというと印象が悪いが、私有地で許可を受ければ簡単に手に入る樹種である。
手軽な樹で、ベテランも楽しんで作る本格的な小品樹である。
地味だが樹形を様々に工夫すれば一級品も可能。
渋味のある良い樹である。
花は花木とはいえないが、6月ごろに白い総状花がひょいひょいと飛び出して咲き秀逸。
ボンサイ界で水蝋樹というのがイボタである。
古木になると荒れ方が面白く、比較的早く荒れ気味になるタイプもある。
古樹は初めて見る人には驚くほど味があり、なかには<イボ幹>のような荒れ方をする性もある。
つまりは本格的なボンサイ樹なのである。
樹勢は強い。
新梢は次々と伸び、これを鋏で切り返しながら作る。
鋏作りのお手本のような樹で、技術を得るにも最適。
鋏の入れ方で出来が違ってくるから、ベテランの人も熱中できるわけである。
作るイボタは多彩。
一点ごとに樹形が違い、仕上げの期間も早い。
畑上げの太幹樹でも4〜5年で仕上がる。
まず挿し木苗の作りから見ていくことにしよう。
挿し木}霊舞年。
根元の根の様子のちょっとした工夫や、曲付けにも注目していただきたい。
イボタは太りやすいため、細い曲付けでは後にその曲が消えてしまう。
それよりも、根元の根を特長ある状態にしておいたり(ゴツゴツ飛び出していても後に味になる)、足元の変化くらいで充分である。
イボタの小品はどうしても、ちまちまとまとまった模様樹になりやすい。
飽きのこない様々な樹形(独想的でよい。
例えば太幹でガクリと折れ曲がるような、誰にも真似のできないような樹形も面白い)を構想していただくと楽しいだろう。
畑上げ後5年。
16p。
太幹の模様樹。
その枝の様子。
鋏作りの感じがよく出ていて、趣味家向き。
枝の切り戻し方、枝の出し方、二岐に残す部分とギクギクと折れ曲がる1本残しの部分など、参考にしていただきたい。
鋏の入れ方ひとつで全く印象が異ってくる。
取り木のイボタは取り木も挿し木も簡単。
日当たりよく作り、水も肥料も好む。
取り木は5〜6月ごろが適期。
暖地では3月ごろからでも可能。
目的の位置に線をつけ、その下を幹の径の幅くらいに環状剥皮する。
ナイフで少し削り込むくらいが安全。
切り口には水苔がバーミキュライトを。
イボタはそれ自体地味なものである。
表現は難しいが、鉢の面白さや樹形の変化なども、長く楽しむためのポイントといえるだろう。

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