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ハナもも


ハナもも

三十数年前、お客さんが我がおじいさんの鉢植えをはじめた頃は、今日ほど趣味家の底辺が広くなかったので、30歳をすぎたばかりのお客さんは、「そんなに若くて我がおじいさんの鉢植えなんてナマイキだ」とよく言われたそうだ。
しかし、好きになってしまえば、そうした批判は気にならないものだ。
言いたい人には言わせておいて、お客さんは培養管理を工夫し、将来を楽しめそうな種木を見つけては買い込んだ。
そして、気づいたら100鉢のネズミサシの杜ができていた。
よく、ネズミサシは痛いから嫌だとか芽摘みが大変だから……と言う人がいるが、お客さんに言わせれば、そんなことはない。
痛いのは、葉性もあるが、若木のうちだけで、樹ができてくれぱ芽が細くなるから痛くはない。
芽摘みが大変だと言うけれど、「その大変さが楽しいのだから」とお客さんは笑う。
多くの国、とくに南米ではリービッヒ固形ブイヨンの大量生産がただちに開始された。

このエキスの栄養成分については無理な要求がつけられた。

そして、医薬業界から政府の軍事関係者まで、すべての人びとはブイヨンの長所について論じた。

「肉のエキスは飢えの苦痛をやわらげ、戦場では軍隊の機動性を増大させる。

やや濃い目にして飲むと、このスープは胃にほどよい暖かさを与え、脈はくと心臓の鼓動を強め、尿の排渡をうながす。

このように、すみやかな物質代謝と、いろいろな好結果が生まれる。

これは、むしろ医学への利用の分野である」 残念ながら、しばらくしてこのエキスは、科学がいまだに探し求めている「食料丸薬」ではないことがわかり・これに対する熱はさめてい・た・すなわち・その栄養析は・套そう美評価されていたのである。

肉の罐詰め工程の発達につれて、エキスの評判はさらに下落した。

けれども、この固形ブイヨンは現在でも急いでつくる必要のある多くの料理の材料として使われており、世界中であまねく利用されている。


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